「明日の神話」の今日  
『明日の神話』は2008年6月29日まで東京都現代美術館で展示中 。
岡本太郎現代芸術振興財団は現在、広島市、吹田市、東京都渋谷区の3候補地を視察し選定する準備をしています。

 「明日の神話」の明日  
岡本太郎「明日の神話」壁画 長崎アピール

岡本太郎「明日の神話」長崎誘致連絡協議会  代表 朝長 万左男

 広島・長崎・ビキニと続いた日本の核兵器被爆の歴史を、奇才、岡本太郎がメキシコにおいて巨大壁画(横30メートル縦5.5メートル)として描いた「明日の神話(副題:ヒロシマ・ナガサキ)」が、安住の地を求めています。岡本太郎現代芸術振興財団の要請に答えるべく、現在、幾つかの自治体および市民団体が誘致運動を行っています。
 長崎ではお花やお茶の方々を中心に約2年前から熱心に誘致を呼びかけられており、 47,000の賛同の署名が集められ、国内で最大級の市民運動となっています。
  現在、東京都内の自治体への譲渡が有力との情報がありますが、我々は、この壁画が強烈に発信する核兵器廃絶への願いを、一自治体にとどまることなく、全国民に見て頂き共有しつづけること、また国際的展示活動を行うべきこと、そして日本人の財産、国家的財産という共通認識をもつべきという結論に至りました。
 日本人が体験した3つの核被爆の歴史は、100年後、500年後にも風化することなく20世紀に実際にあったことが、「神話」となって人類史において永遠に語り継がれるものと考えます。
  岡本太郎さんが、この時代を生きたみずからの魂の発露をこの壁画にぶつけて表現したものと考えます。 世界の人びとに、またとくに子供達に強いメッセージ力をもつこの壁画のもつ不思議な威力を、ピカソの有名な「ゲルニカ」をも超える芸術作品として、国民の共通財産とし、被爆地を拠点として国内外を巡回、展示することなども構想しています。
  われわれは、「明日の神話」を国民の財産として、その価値をより深く認識するための活動をつづけます。皆様のご理解とご支援をいただきますようお願い申し上げます。
平成20年2月

長崎アピール(pdfデータ)  
 
   「明日の神話」は被爆国日本の宝   副代表 廣瀬方人  
 
「明日の神話」誘致委員会と私
 私は長崎のNGO組織「核兵器廃絶地球市民集会実行委員会」の事務局長の仕事をボランティアでやっています。2006年10月に長崎で世界の代表と長崎市民による「第3回核兵器廃絶地球市民集会ナガサキ」を開催しました。この集会には8カ国の外国代表そして延べ3600人の参加者が開会総会閉会総会と6つの分科会に参加しました。  実はその年の3月から「明日の神話」誘致連絡協議会が発足し、盛んに署名活動をやっておられました。原爆の炸裂の瞬間を中心に据え、人類への警告とした岡本太郎の「明日の神話」を後世に残すべきだという熱い思いがこめられた運動でした。
協議会の皆さんのこのような活動は2006年11月には4万8千900筆の署名となって実を結びました。今まで核兵器廃絶の運動などに関係ないと思われたお茶やお花の関係の方々と核兵器廃絶NGOとのご縁がこのようにして生まれました。 第3回「核兵器廃絶地球市民集会ナガサキ」で各分科会場に生け花を飾り、レセプションで外国ゲストにお煎茶を披露するというご縁に繋がりました。労働組合や平和団体ではない市民の方々が一生懸命に参加された集会になったことに私は大変感激しました。「これこそ本当に草の根の平和運動だ」と思いました。
また外国からのゲストの方々はお茶を振る舞われたり、閉会総会で琵琶の演奏にあわせて生花が活けられる様子を見て「日本の平和集会で初めて日本の平和的な伝統文化に触れることが出来た」と大喜びをされました。


岡本太郎の「明日の神話」
先日、東京江東区の現代美術館に展示されている「明日の神話」を見てきました。この絵のテーマはご承知の通り原爆です。絵の中心は燃え上がる巨大な白骨。その背後に連なる焔の中にのたうつ多くの市民。その中には私もいると思いました。ビキニ環礁で被爆した第五福竜丸やそれにつながっているマグロもいます。原爆が発した熱線が赤い炎として画面全体に広がっています。太郎は「原爆が人類の生存を許さないまさに悪魔の兵器」であることを描いています。
今後何百年経とうとも原爆という悪魔の兵器は、長く語り伝えられてきた神話のよう に「明日起こりうるかもしれない人類への警告」としてのメッセージを岡本太郎は私たちに残そうとしたのだとおもいます。 この壁画は、被爆国日本の財産であり日本が世界に発信する核兵器廃絶のための有力なメッセージだと思います。それは単に広島のものでも吹田市、渋谷区のものでもないのです。
岡本太郎は「原爆が美しく残酷ならそれに対応しそれを乗り越えて新たに切り開く運命、そのエネルギーはそれだけで強烈で新鮮でなければならない」「平和運動はあの激しい現実をみつめるところから始まる。それは戦争よりもっと積極的に強烈に戦いとるものだ」と言っています。お花やお茶の先生やお弟子さんがあの暑い夏に生まれて初めてアーケードに街頭署名で立って集めた4万9千筆の署名はまさにこの岡本太郎の言葉である「戦争よりもっと積極的に強烈に戦いとった」署名です。署名活動の段階では長崎への誘致を念頭に置いて活動していましたが、実は自分たちは意識していなかった部分で、これはまさに被爆国日本の財産であり、日本国民はもとより世界に発信すべき私たちのメッセージであることを今悟りつつあります。
 
 

 

Copyright(C) 2008 asuno.net All rights reserved